2006年11月08日

コーポラティブ方式

事業はコーポラティブ方式で行うことを考えています。二家族の共同事業です。
言い換えると分譲ではないということです。二家族が連名で建築主となり、設計から施工までそれぞれの会社と直接契約します。
土地の売買については直接地主さんから買えればその方がいいですし、もし無理なら間に一社入るなど、物件の条件により応変させます。
コーポラティブ方式で行うメリットは
・個性にあった最適解の設計ができる
・広告費が安く済む(モデルルームなどをつくる必要がありません)
・その他間接的な経費が最小限に抑えられる
などがあります。
posted by 大川信行 at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | プロセス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月06日

ヴァイセンホフ・ジードルング

07.jpg少し視点を変えて、内外問わず「2戸1(2戸で一つのユニット)」形式の住宅の事例を探す作業もしていきます。
今回はル・コルビジェ+ピエール・ジャンヌレによる、ヴァイセンホフ・ジードルングのno.14/15の住宅です。ここは1927年シュツッツガルド郊外でつくられた「実験団地」のような一群の集合住宅で歴史上著名な建築家が何人も参加していますが、ル・コルビジェ+ピエール・ジャンヌレは二つの作品を残していて、そのうちの一つがいわばセミデタッチトハウスになっています。窓のほぼ真ん中から突き出ている仕切り板のようなものが、連装窓という近代建築の代表的なモチーフと、2戸を隔てなくてはいけないという物理的制約から生まれた一つのアイディアになっています。
※一組のご家族が今、吉祥寺にて具体的にこのジェミニ・プロジェクトに参加すべく待機しています。吉祥寺駅から徒歩15程度、100u/戸程度を想定しています。興味のある方は私どもにご連絡ください。
posted by 大川信行 at 14:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 事例の研究 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月03日

敷地面積の最低限度

既存市街地の1戸分の住宅用地に2戸が土地と建物をシェアして住まう。都市計画的な視点から思いついたセミデタッチトハウスですが、この手法が確立すると他にもメリットがいろいろでてきます。
まず、面積上二つに割れない土地に対して有効です。近年、各自治体が用途地域に対して敷地面積の最低限度を条例化する動きがあります。例えばそれが100uとすると、190uの土地を持っている地主さんはこの土地を二つに分けて売ることができなくなります。4戸とかそれ以上の集合住宅(アパート)を建てるには小さいけど住宅用地として分けるには小さすぎる土地に、セミデタッチトハウスは有効です。
※Iさん、アドバイスありがとうございます。
posted by 大川信行 at 17:02| Comment(0) | TrackBack(0) | コンセプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年03月08日

既存市街地の土地をシェアする

05.jpg例えば建ぺい率50%/容積率100%の地域に40坪の土地があります。容積率からすれば当然延べ40坪の家を建てられるわけですが、建築基準法には地下容積の緩和規定があって(説明は省きますが)、それを使うと60坪の家が建てられます。ガレージが必要であればこれもまた容積に算入せず作れます。
実は今まで家の設計をしてきて、敷地面積に関係なく「30坪程度の家にしたい」というオーダーが結構ありました。地下1階地上2階になると階段部分の面積が相対的に多くなるので一口に30坪といっても実質の広さは条件によって異なりますが、先の計算例でいくと、40坪の土地を二件でシェアすれば、30坪の家×2を自由に設計できることになります。セミデタッチトハウスの発想の始まりです。
posted by 大川信行 at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | コンセプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月26日

住宅地の未来形

06.jpg我々は今、町田にいます。仕事上移動は新宿方面だけでなく、横浜方面、八王子方面、あとは海老名とか藤沢方面などに向かうことになります。横浜とか多摩の風景を見ていると、これから人口が減ると言われているのに、今だ山肌を切り崩して宅地化している光景に胸が痛くなることがあります。我々はそうした場所に家を設計しているにもかかわらず、です。
一方いわゆる住宅地は、一般的に都市計画が許容している密度よりも、まだ容積という点で余裕があります。中規模以上の事業系ビル(マンションを含みます)は事業収支のことがありますから認められている容積を余らして建てるということはあまりありませんが、家を建てる人は必ずしも容積いっぱいに建てていいことがあるわけではないので、都市計画のことなどあまり気にせず建てています。
つまり既存住宅地にはまだ集住の可能性がありながら、我々は郊外に向かっていまだ里山を崩して宅地化を進めていると言えそうです。これからしばらくまだまだ郊外の里山の宅地化は続くとは思いますが、既存住宅地に上手に住まう・・・21世紀的というか、未来的というか、これからの方向性はその先にあるような気がしてます。話は続きます。
posted by 大川信行 at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | コンセプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年02月24日

ジェミニプロジェクト、始まります。

02.jpgプログ形式で少しずつ具体的な内容をお伝えしつつ、興味のある方、参加してくださる方とのコミュニケーションを図っていきたいと思っています。気軽に参加していただければと思います。
ジェミニとはふたご座のこと。1つの敷地に2つの住戸がテラスハウス(長屋)を形成することから、それをイメージして名付けました。セミデタッチトハウス(これから時にSdHと略します)は主に旧英領では一般的な居住形式なのですが、日本ではほとんど居住形式として認識されたことがありません。ただし諸国では賃貸形式を主としていますが、ジェミニプロジェクト(これもジェミニPJなどと略すかもしれません)はこれをコーポラティブ方式で所有する形をとります。つまり、2住戸の住まい手がそれぞれ出資して土地を買い、建物を建設するのです。これにより中間マージンを極力配した持ち家の取得が可能になります。ではなぜ2戸、SdHなのか、次回に続きます。
posted by 大川信行 at 16:22| Comment(2) | TrackBack(0) | コンセプト | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
東風意匠計画 HP